親子関係の負の連鎖からの卒業
若い頃の私は、フィクション系の小説ばかり読んでいましたが、子どもを育てるようになってからは、教育本や自己啓発系の本を、多く読んでいるように思います。なぜかというと、「どう子どもを育てたらいいのか」解らなかったからです。
ただ一つだけ、はっきりと決意していた事は、
「自分の母親のような母親には、なりたくない」
という事です。
「あんたのためを思って」
「苦労させたくないから」
「あんたの事を一番よく理解しているのは、私だ」
「あんたは、私の言う事(命令)を聞いていれば、間違いないのだ」
一見、愛情のこもった様な母の言葉がけに、私は、自分でも無自覚のうちに
ひどく傷ついていた様に思います。
今にして思うと、明らかに母は、子どもを自分たちの「所有物」とみなしていたと思いますし、「養育の労力」に対する見返りを、当然の如く子に要求してくる人でした。そして母は、実の子供にとって良い「母」である事より、家庭外の周りの皆様にとって良い「人」でいる事を優先していた様に、私には思えます。
「母が母だった時代」には、それが常識的な価値観だったのかもしれません。
でも私は、その教育方針を、受け継ぎ、自分の子にもそれを伝授する気には、どうしてもなれませんでした。そんな訳で、子供が乳児のうちから、目に付く限りの育児書を読み漁り、自分が納得出来る「育児」を模索し、試行錯誤の毎日です。
そんな中で、一昨年前、「子どもの生きづらさと親子関係 アダルト・チルドレンの視点から:信田さよ子(臨床心理士)著」という本に出会いました。
改めて、親が子どもの性格や人生形成に与える影響について、深く考えるきっかけとなりました。
今も不安だらけですが、そんな中でも、最近、私が時々思うのは、
子どもに対して、
「ありがとう」
「ごめんね」
「大好きだよ」
という言葉がけを、出来るだけ素直にしていける親でありたいという事です。
子どもの生きづらさと親子関係―アダルト・チルドレンの視点から (子育てと健康シリーズ)
- 作者: 信田さよ子
- 出版社/メーカー: 大月書店
- 発売日: 2001/06
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