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ディケンズ魂 〜 私のイチオシ「二都物語」 〜

※2月8日夜、記事を訂正・追加しました。

 

こんにちは!

今日は、小説についてです。

ディケンズ大先生」の二都物語について紹介します。

この小説は、私の知る限りでは、映像化はされていないんじゃないかと…

おそらく、日本では映像として、紹介されていない可能性が高いと思います。

 

私は、この小説を20代半ばで読みました。

文庫(新潮文庫)で上下巻です。

 

《上巻あらすじ》

1775年、ロンドン。フランス生まれの美しきルーシー・マネット嬢は、死んだと思っていた父親が、実は無実の罪にて、パリのバスティーユ牢獄で、長く幽閉生活を強いられていた事を知り、後見人的銀行員ロリー氏と共に、パリへ向かう。

ようやく自由の身になるも、父マネット氏は、長年の幽閉生活のため、廃人のようになっていた。彼は、娘ルーシーとロリーシと共に、ドーバー海峡を渡り、苦しい思い出多いパリを離れ、ロンドンへと連れて行かれる。

 

5年後、廃人同様だったマネット老人は、ようやく会えた娘、ルーシーの献身的な愛情、世話によって、医師であった本来の自分を取り戻していた。

5年前、マネット父娘とロリー氏は、ロンドンへ帰る船の中で、チャールズ・ダーニーと名乗る青年と出会っていた。ダーニーは、病人を連れた3人に、親切に接してくれてた。ダーニーは、元フランスの貴族であったが、家名を棄てイギリスに渡り、新しい人生を築こうとしていたのだ。

しかしダーニーは(これまた無実の)スパイ容疑をかけられ、今は裁判(有罪となれば、死刑という)の被告となっていた。マネット父娘とロリー氏も、ダーニーがイギリスに渡った時、同じ船に乗り合わせていたため、証人として裁判での証言を求められる。その裁判でダーニーは、弁護士シドニー・カートンの機転により、間一髪、無罪放免となる。

 

それ以来、ロンドンにて、静かで愛情深い生活を送るマネット父娘の家には、チャールズ・ダーニーシドニー・カートン達が、時折訪れるようになる。性格は正反対のこの二人の青年は、偶然にも年恰好ばかりでなく、顔が双子のように似ていた。

そして二人とも、ルーシーの心身の美しさ、優しさに強く惹かれていたのである。

ダーニーは、自分の(フランス貴族という)出生の秘密に罪悪感をもっていた。

カートンは、有能ながらも、自堕落な生活から抜け出せない自分は、ルーシーを幸せにはできないと苦悩する。

 

ダーニーは、ルーシーに求婚する前に、父のマネット氏に自分の気持ちを告白し、ルーシーが自分の求婚に応じた場合は、必ず父娘の幸福を壊すような事はしないし、幸福にする努力を惜しまないので、マネット氏にも理解と協力を頂きたいと懇願する。

 

一方、カートンは、ルーシー本人に面会し、苦しい胸の内を告白。しかし彼はルーシーに、自分は彼女と結ばれる事は望んでいないと断言。自分は今の自堕落な生活からは抜け出せない。しかし、自分の彼女への愛情は本物であり、彼女と彼女が愛する人々のためなら、自分はどんな事でもする決心である事、それを忘れずに、その胸の中にしまっておいて欲しいと告げる。

 

 

二都物語 (上巻) (新潮文庫)

二都物語 (上巻) (新潮文庫)

 
二都物語 (下巻) (新潮文庫)

二都物語 (下巻) (新潮文庫)

 

 

 

下巻については、明日以降に書きたいと思います。

お付き合いありがとうございました。