芸術は心のごはん🍚

家族泣かせ・多趣味女のブログです。浅田真央ちゃん・バレエ・映画・読書(小説・漫画)・アニメ(主に昔の)大好き。主に書評・映画・音楽等の芸術の感想、紹介文を書いています。時々、子育て記録・懐メロ替え歌、素人イラストもアップします。

樋口一葉「たけくらべ」の内容 その一 〜 明治・少年少女の肖像 〜

 こんにちは。

今日は長文失礼します。

私は、「歴女」ならぬ「明治女(めいじ・じょ)」にもなりたいと思います。

あしたのジョー 女」だけでなく^^;

 

改めて、樋口一葉さんのたけくらべについて

その内容を、私なりに、紹介させて頂きます。

 

一葉さんの作品は「たけくらべ」にかぎらず、優れていると私が思った点は

ストーリーの魅力、説得力、おもしろさだけでなく

文章表現の素晴らしさだと思います。

 

登場人物の設定、説明、時代背景、環境背景などの説明、場面の描写、人物の心理描写、人物のセリフなどが、簡潔で知性・感受性・ウィット・芸術性に富み、とてもすばらしいと思います。

小説だと思うのですが、まるでお芝居のシナリオのように感じる面もあります。

 

たけくらべ」は、私が読んだ文庫、原文でも、現代語訳でも、100ページ以内の文章です。

短い章で、十六章 あります。

 

たけくらべ」私なりの要約

 

1 舞台・時代の背景の描写(明治・吉原)

吉原に暮らす大人たちの仕事・職業・立場について。

その大人たちの子供達、子供達の通う学校(育英舎)について 。

信如についての説明。龍華寺の跡取り息子、真面目で大人しいが校内一の勉強家で、学校でも皆んなから一目置かれる十五歳、並みの背丈でイガグリ頭(短く刈った頭)で、どこか非凡な少年。名前は藤本信如。

 

2 主に吉原の子供達、横町組(下町的?)と表町組(上町的?)の対立

長吉についての説明。吉原の鳶職人の親方の息子。横町組のガキ大将的少年。十六才。

正太郎についての説明。表町組のお金持ちで祖母と二人暮らしの少年。十三才。

横町組と表町組の(と言うか、長吉と正太郎の)不仲、対立の理由。

(個人的に、少し「ウエストサイド物語」的な要素も感じました)

夏祭りの数日前、長吉は、知恵者として尊敬している信如の部屋を訪れ、常日頃の正太郎に対する怒りの愚痴を信如に打ち明け(ぶっちゃけ?)ます。

長吉は、祭りの日に、最近の正太郎の仕打ちに対する仕返し(?)をしたいので、その際、信如も「横町組」の仲間だと言うことで、力を貸して欲しいと頼みます。

あまり気が進まなかった信如も、長吉の懇願に負け、名前だけは貸すと、約束してしまいます。

 

3 美登利についての説明

当時流行りの華やかな装いと、可愛らしい容姿。明るく、おきゃんな性格。

紀州生まれ。が、姉が身売りした際、楼の主に将来(美しくなる事)を期待され、誘われて、両親と三人で、姉のいる吉原へやってきたようです。

姉の恩恵で羽振りが良く、周りの大人たちも金銭的に甘やかし、気前の良い美登利は、深く疑問も持たずに、友達のためにも散財します。

美登利は、幼馴染の正太郎と仲が良く、「表町組」の仲間たちと「今度のお祭りには幻燈をしよう」と話し合います。

 

4・5夏祭り当日の事件

美登利は、おめかしに時間がかかり、正太郎たち仲間が待つ筆屋に、なかなか現れません。1つ年上の美登利を姉のように慕いながら、密かに想いを寄せている正太郎は、美登利を待っていたのですが、夕食を先に済ませるよう、祖母が迎えにきたため、美登利と入れ違いなります。

 

母親によって、念入りに飾り付けられた美登利。迎えにきた三五郎とともに、筆屋に向かいます。一足遅れた三五郎は、正太郎を引き出すために「横町組」たちにやられてしまいます。

それを発端に、正太郎不在の中で「横町組」と「表町組」の喧嘩が始まります。

正太郎の代わりに「横町組」たちに怒りをぶつける美登利。

長吉たちに身の上を罵られ、草履をぶつけられます。

長吉は、捨て台詞に 「こっちには龍華寺の藤本がついてるぞ・・(松浦理英子:現代語訳より)」と怒鳴り、その場から逃げていきます。

 

6祭りの翌日、美登利と正太郎の描写

祭りの翌日、学校を休んだ美登利。お稲荷様へのお参り(日課のようです)のために出かけた美登利に正太郎が駆け寄り、昨日の事件について、自分が(不在のために)何もできなかったことを詫びます。

正太郎は、自分の家で一緒に遊ぼう、錦絵を見せてあげるからと誘います。

正太郎は、金貸しをしている祖母と二人暮らし。幼くして母は亡くなり、父は実家に戻ったとのこと。経済的には裕福だが、祖母との二人暮らしは、本当は寂しい、家族のいる子供たちが羨ましい、金貸しという家業も時々辛くなるのだなどと、本音を美登利に打ち明けます。

そんな正太郎を、彼女らしい、少女らしい優しさと言葉で窘めつつも慰める美登利。

正太郎も、美登利の美しさを褒めたり、美登利が姉であったら嬉しいのになどといいます。そして正太郎は、こういうのです。

ねえ美登利さん今度一緒に写真を撮らないか・・・龍華寺の奴が羨ましがるように、本当だぜあいつはきっと怒るよ、真青になって怒るよ・・(松浦理英子:現代語訳参照)

それに対し、恥ずかしそうに、やんわりと断る美登利

変に写ると、おまえに嫌われるから

元気のなかった美登利が吹き出して笑う姿を見て、ほっと(?)する正太郎。

私の家にも、また遊びにおいで、と言い、帰っていく美登利の姿を見送りながら、正太郎は(やはり)美しいと思ったのでした。

 

原文を読むまでは、知らなかったのですが、この物語では

正太郎(表町組のリーダーで、美登利の幼馴染)

長吉(横町組のガキ大将で、鳶職親方の倅)

という登場人物も、物語の重要な役どころとして、詳しく描写されているのです。 

 

というわけで

 

長吉   十六歳

信如   十五歳

美登利  十四歳

正太郎  十三歳

 

なので、改めて 

「思春期なお話なんだな」

と思いました。

 

という訳で、「日本の少年」「日本の少女」を感じさせると思ったこちらの二曲を。

   


福山雅治 少年 2015.3.21


Kataomoi - Chara

 

http://j-lyric.net/artist/a00177d/l01cfde.html

 

余談ですが、

「信如って銀河英雄伝説ヤン・ウェンリーに似てるな」

(大人しくて、優しくて、喧嘩はできないけど、知恵者という点が)

 

と、個人的に思いました。

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長文失礼しました。