こんにちは。
今日は今年、5年生の息子と読んだ、こちらの児童文学について書きます。
この本は、1980年代に出版された本の様なのですが、私は、この本の存在を、今年になるまで全く知りませんでした。
私が盛んに児童文学を読んでいたのは、1990年前後(15歳〜20歳前半頃)だったのですが、本に目覚めた文学が、たまたま外国の作品だったためか、外国の名作ばかり読んでいたので、「二分間の冒険」と言うタイトルも、岡田淳さんのお名前も、全く知りませんでした。
今回は、夏休みのダラダラ生活脱却のためと、活字離れの進む息子のため
「私が読み聞かせてあげるから、どうか、せめて、聞いてくで」
と、お願い申し上げて、読むに・・そして聞いて頂く事に・・至りました。
「悲しい話は嫌だ!」
「真面目すぎるのも嫌だ!」
「男子が主人公のがいい!」
「面白い話がいい!」
と言う、息子の希望の元、ネットで探して、こちらの本にたどり着いた次第です。
主人公は、小学校6年生の、悟くんです。🐉や⚔が出て来る、冒険ファンタジーは大好きだけど、学校の勉強はイマイチ・・と言う少年です。
その事で友人たちに、
「🐉退治の騎士のお話は、将来にも勉強にも必要ないよ」
的な言葉でからかわれたので、
「そんなこと言っちゃあ、竜退治の騎士に失礼じゃないか」
などと冗談を言っていた矢先のこと。
悟は、ふとした成り行きで、校庭で、不思議な猫の「ダレカ」と出会い、その猫と奇妙な取引をする事になります。
足の裏の棘を抜いてくれたお礼として、猫は悟に
「ひとつだけ、おまえののぞみをかなえてやるよ」
と言うのです。
戸惑った悟は「(一つのお願いを決めるのに少し)時間をおくれ」と言ってしまう。
そのせいで、悟は猫に、こう告げられるのです。
おまえののぞみ、時間をやろう。
悟が、二分間で保健室に行って戻ってこい、と、先生から命じられていることを、慌てて告げると、猫はこう言います。
これはゲームだ。おまえにあげる、おまえだけの時間、(現実とは違う)おまえだけの世界の中で、俺(猫のダレカ)を見つけて、俺を抱いて「つかまえた」と叫べば、おまえの勝ち。そうしたら、今から二分後の、こちらの世界に戻してやるよ。
そんな訳で、悟はその直後に、不思議な世界に一人、放り込まれてしまうのです。
最初は、たった一人で始めなければならなかった冒険ですが、
しっかり者で心優しい女子も出てきます。
助け合い、一緒に困難を乗り切る、仲間たちも出てきます。
そして、竜も、剣も、出てきます。
冒険です。
ファンタジーです。
面白いです。
でも、それだけではない、非常に深刻なメッセージ性も高い、素晴らしい物語です。
読み終わった感想として、はじめ、私は感じました。
なぜ、こんな面白いお話が、今まで映像化されていないのか?
最近思うのは、その理由は、このストーリーの結末にあるのではないかと感じました。
ですが、(日本では)平成、令和という時代にもなり、文明も発達し、様々な価値観、描写の物語、映画、小説、漫画が、出版される世の中となりました。
「私を離さないで」
「ハリー・ポッター」
「進撃の巨人」
などなど・・
昭和の作品では
「地球(テラ)へ・・」
「銀河鉄道999」
などにも、描かれているテーマ
大人社会が子供達の
強者が弱者の
人生・時間・エネルギー・健康を 奪う
という事について、警鐘を鳴らしている、物語ではないかと、私は感じました。
それと、ファンタジー・冒険の必要性、
想像力・柔軟な思考力・行動力を養うことの重要性も感じました。
ありがとうございました。