芸術は心のごはん🍚

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絵本「ものぐさトミー」 〜なんでこんな家に住む事になったの?〜

今日は、絵本「ものぐさトミー:ペーン・デュボア作/松岡享子 訳 岩波書店

を紹介したいと思います。

このお話は、結構昔に書かれたものだと思うのですが…

主人公のトミーは、一人で、大きな電気仕掛けの家に住んでいます。

お風呂、歯磨き、髪の手入れ、着替え、食事…全て機械任せの生活です。

ある日のハプニングによって、機械仕掛けの家が、いつものように機能しなくなります。数日後、機械仕掛けの家は、再び動き出すのですが…

 

この本も、登場人物は、トミー一人きりです。

面白いお話ですが、反面、私は、恐ろしいお話だな、と、個人的に思います。

どうしても考えずにいられません。

疑問① トミーのおっかさんとおとっつあんは、どこで何してるの?

疑問② トミーは、いつから、なんでこんな家に住んでるの?

疑問③ トミーは、トイレにはいかないの?ってか、この家には、トイレあるの?

疑問④ トミーは、学校行かなくていいの?てか、勉強しなくていいの?

等々…「ドチテ坊や(古い話ですみません)」ならぬ、

   「どうしてなのよ!おばさん」と化した私でありました。

 

でも、このお話をお書きになったデュボア氏は、すごい方だなあと思います。尊敬しております。

 

本のタイトルは、「ものぐさトミー」というタイトルですが、

そもそも、トミーがものぐさになっちゃったのは、トミーの責任ではないのではないかと、私は思いますし、個人的には、トミーよりものぐさなのは、子供の世話を機械任せにしている両親じゃないの?と思ってしまいます。

おそらく、お二人は何か別の事でお忙しいのだろうと想像しますが…

「せめて、一緒に住んであげてちょうだいよ!」と、思ってしまいました。

そんなお話なのですが、ラストのトミーの言動は、拍手喝さいものだと思う私です。

 

ものぐさトミー (岩波の子どもの本)

ものぐさトミー (岩波の子どもの本)