芸術は心のごはん🍚

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絵本「おとうさんの ちず」 〜頭と心の飢えを満たすこと〜

こんにちは!

今日は絵本の紹介です

 

「おとうさんの ちず」ユリ・シュルヴィッツ作 さくまゆみこ訳

 

おとうさんのちず

おとうさんのちず

 

 

私は、この本をたまたま入った小児科当番医院の待合室で、初めて読みました。

以来、ずっと気になっていました。ので、最近購入しました。

 

これは、作者が幼少時の実際の体験を絵本にしてくださった作品です。

第二次世界大戦によって、祖国(ポーランドワルシャワ)離れ、中央アジアトルキスタン(現在のカザフスタン)で暮らしていた頃のことが描かれています。

 

粗末な部屋で、よその家族と一緒に暮らさねばならず、お金も食料もない状態。

ある日、作者のお父さんは、なけなしのお金を持って、パンを買いに市場へ行くのですが、お父さんが買ってきたのは、食べ物ではなく、大きな一枚の世界地図だったのです。

おとうさんは「あのお金では、(パンを買っても)おなかをだますことさえできそうになかったよ」と言いました。そのかわりに、ちずを買ったのです。

 

私は、このおとうさんて、すごいな…と、いつも思います。

私の両親も戦争で衣食住、青春時代を奪われた人たちです。そして、戦争は、私の母に強力な価値観を植え付けました。そして母は、その価値観、教訓を、(戦争と飢えを知らない)娘にも植え付けようと尽力しました。

 

「衣食住が足りていれば、それだけでありがたいと思え」

「それ以上のものを望むな」

「芸術は贅沢品だ」(一理あるとも思います💧)

「夢を持つことは大それたことだ」

「芸術で飯は食えない」

「身の程を知れ」

「平凡が一番」

 

私は、こうした教訓を素直に受け入れられない悪い娘でした。

私は、物質的には、何不自由なく養ってもらいました。

でも、いつも、別のものに飢えていました。

それは

「理解されること」

「生きる目的」

「やってごらん」と応援されること

 

今のブログ・タイトルを決める時、この絵本のことを思い出しました。

 

確かに、私は、衣食住を奪われた恐ろしさを知りません。

でも、心の飢えの恐ろしさは、少なからず経験しているつもりなのです。

そんなわけで、こんなブログタイトルにしてみました。

 

 

お付き合いありがとうございました。