芸術は心のごはん🍚

映画・小説・漫画・アニメ・音楽の感想、紹介文などを書いています。

漫画「いらかの波」 〜大切な漫画です〜

こんにちは!

今日は、かなり懐かしく、かつ知る人ぞ知る傑作(一応)少女漫画

「いらかの波」河あきら 著 集英社

について書きます。

 

この漫画は、幼い小学生の私が、自分のおこずかいで初めて買った、思い出深い漫画です。

マーガレットに連載されていた少女漫画ですが、主人公は「渡くん」という少年です。

孤児院で暮らしていた彼が、優しくてお茶目な小林夫妻の養子となった中学2年の春から、高校2年の秋くらいまでの、成長のお話です。

ちなみに、「いらか」とは「瓦屋根」の事だそうです。

この漫画のタイトルは

「鯉のぼり」という童謡の「いらかの波と 雲の波♩」という歌詞からきているようです。

 

《あらすじ》

孤児院で暮らしていた仲村渡は、中学2年の春、子供のいない小林夫妻の養子となる。

大工だった渡の父は、彼が幼い頃に仕事中の事故で亡くなり、病弱だった優しい母も亡くなったため、幼少の頃から孤児院で暮らしていた渡。

孤児院ではガキ大将だったが、小林家にやってきたばかりの彼は、優しく善良な小林夫婦のもと、最初は(家では)猫をかぶっていた。しかし少しずつ家族と打ち解けていき、やがては、家でも学校でも、本来の破天荒、ヤンチャぶりを発揮するようになる。その学校で、様々な個性的友人、先輩、教師たちとも知り合う。

 

そんな渡だが、彼には、ずっと変わらぬ一つの目標があった。それは、

大工になり、自分で赤い瓦屋根の家を建てること」だった。

ある日、建築中の家に魅せられた渡るは、その家を建てている大工の棟梁が、同級生の江藤茜の祖父だと知る。棟梁の仕事に惚れ込んだ渡は、弟子にしてくれと頼むため、江藤家に頻繁に現れるようになる。

中学三年になった渡は、中学を卒業したら、棟梁に弟子入りしたいと考えていた。しかし、エリート会社員の小林の父は、渡を大事に思いながらも、彼のためにも、高校に進学して欲しいと願う。学校の友人たちの影響や、教師や棟梁からのアドバイスもあり、彼は、建築科のある高校受験を決意する。

 

晴れて高校生となった渡。最初は野球部に所属していたが「建築部」の存在を知り転部。高校でも、彼に負けず劣らない超個性的な学生たちとつるんで、ハチャメチャな高校生活を展開するのだが…

 

 

渡くんをはじめ、超おもろ可愛い(?)魅力的な少年たちがたくさん出てきます。少女漫画なのに、男子率超高いです。でも、超可愛くてチャーミングな女子たちも、6人(うろ覚えです)くらい出てきます。

 

おそらく私が所持している漫画で、一番の古株漫画だと思います。

(今は文庫本に買い換えましたが)

なんどでも、飽きずに読み返してしまう、大好きな漫画の一つです。

 

 

お付き合いありがとうございます。

再び映画「バッテリー」 〜「春の風」春なので💦〜

こんにちは!

今日は、もう春だなあと思い、この過去記事をアップします。

 

obachantoarts.hatenablog.jp

 

余談ですが、私は、この原作本も持っています。が、全部は完読していません。映画の方は、すんなり最後まで受け入れる事ができたのですが…

 

なぜかというと、私は読んでいる途中で、年甲斐もなく、主人公の「巧くん」に、嫉妬心を持ってしまったからです。

もう十数年前の頃だと思うのですが、その頃の私は、365日、24時間のほとんどを、自分の自由に使う事を許されない状況でした。

自分主体に生きる事を許されませんでした。

それと、怪我をきっかけに、自分がこの世で一番やりたかった事を、もう一生諦めなければならないと悟った頃でした。

だからたぶん、自分で自分の素質と情熱をちゃんと理解し、周りに流される事なく、野球に打ち込み、自分の人生を生きている巧くんが、羨ましくなってしまったんだと思います。

 

でも、野球に目覚めた息子には、いずれ原作の方も読んで欲しいと思っています。(息子は、ビッチャーもキャッチャーも目指してはいませんが、球児は目指してるみたいなんで)小学校卒業後の春休みあたりが、いいですかね?

 

  

だいぶ暖かくなってきましたが、花粉もありますし、大変な事もありますよね。

お付き合いありがとうございました。

新書「諦めない力」佐藤信夫 著 〜スケート人生65年の師匠✨〜

こんにちは!

今日は、ピカピカの新刊本

フィギュアスケート佐藤信夫コーチがお出しになった本

 

「諦めない力」フィギュアスケートから教えられたこと〜(扶桑社)

について書きます!

諦めない力 フィギュアスケートから教えられたこと

諦めない力 フィギュアスケートから教えられたこと

 

 

昨日1日で、ガーッと最後まで読んでしまいました。

スケートに興味のない方でも、

ある種の教育に関する著書として、

子育てにも、とても参考になると、私は思いました。

 

第1章 スケートとの出会い  から始まり、

選手時代の経験、当時のフィギュアスケートの形式

(サラリーマンになるつもりが?)コーチになったこと。

新米コーチとしての様々な出会いや学び、悩みなど。

これまでの生徒たちとの思い出。

大川久美子(奥様)

佐野稔

松村充

佐藤友香(実娘)

村主章枝

安藤美姫

中野友加里

小塚崇彦

浅田真央

など

コーチとしての生活について

預かる選手たちに、どう接してきたか

様々な選手と共に、多くの試合を通して学んだこと、感じたこと

 

などが、たんたんと、謙虚に、時に真面目に、時にはお茶目に、語られています。言葉の端々に佐藤コーチのお人柄、スケートに対する真摯な姿勢、情熱、愛情がにじみ出ています。

読んでる間じゅう、私は、目の前に佐藤コーチが座っておられて、自分に語ってくださっているような感覚で読ませて頂きました。

すごく淡々と語られているのに、読者の私は、コーチのお言葉に

時に泣き、

時に微笑み

時にぷっと吹き出し(お茶目なんですよ!)

たまに爆笑し(まじ、お茶目なんですよ!)

とてつもなく感謝し

 

 完読後、思わず本に向かって(感謝の意を込めて)拝んでしまいました。

 

佐藤コーチ、本当にありがとうございます✨

 

「やっぱり、マスター・ノブーオは、(人間味あふれる)仏のノブーオコーチなんですね」

と、感じました。(自分も凄く怒る時があると書いてありました)

 

改めて、スポーツのコーチというお立場も、子供たち、若い選手たちを

健やかに育てるための、とても大切で難しいお立場なんだな、と思いました。

 

預かる子供達、若者たちに対し、

師匠として

時に第二の父のように

時に、対等の人間として、

時に優しく、

時に厳しく

愛情深く接してくださる師匠なんだな、と、改めて感じました。

 

 私は、佐藤コーチは、間違いなく

「ビタリスおっしょさん」的、おっしょさんだと、改めて思いました。

   

お付き合いありがとうございます。

浅田真央サンクスツアーのサイトが始まりました! 〜新しい挑戦✨〜

こんにちは!

今日は是非ともこの情報を

 

今年よりはじまる、新真央ツアーのサイトが今日から見れるようになりました!

浅田真央サンクスツアー✨

 

http://www.maotour.jp

 

です。

先ほど見てきたら、

新潟から始まるツアーの日程が載っていました。

北海道、東北、関東、中部、等の県名が載っていたように記憶しています。

私の住む地方にも来てくれるといいんですが、なにせ田舎💦

 

出演者は、浅田舞、真央姉妹はもちろんですが、他のメンバーについては、広く公募してオーディションで(浅田姉妹に?)選ばれた方々のようです。練習風景のお写真も数枚見られましたが、楽しそうで、ワクワクです。

どこかで、今年もショーを見られたら嬉しいです。

 

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お付き合いありがとうございました。 

 

浅田真央「踊るリッツの夜」 〜キュートな男装の麗人〜

こんにちは!

今日は久しぶり(?)に、真央ります❤️

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最近は、こういう美しいスパイラルが競技でとんと見られなくなって、すごくさみしい私です。 

 

二年前シーズンのエキシビションナンバー

「踊るリッツの夜」いってみます。

私がこの曲について知っていることって、少ないのですが。

 

1946年の「ブルースカイ」という映画の中で、フレッド・アステアさんが歌い踊っているようです。

  


Fred Astaire. Put it on the Ritz.

 

その後、83年に、オランダ人のタコさんという方が、アレンジして歌って、大人気になりました。

 


タコ 踊るリッツの夜 Taco Putting On The Ritz


Taco - Puttin on the Ritz (1983)

 

和訳付きの動画が見つけられなくて残念です!

 

私なりに、簡単に歌詞の意味をまとめてみました。

省略してる部分も結構あります。

正確な和訳ではなく、だいたいこんな感じの内容ってことで、

失礼します。m(_ _)m

 

ブルーな気分で 行くところもないなら

楽しいところに出かけない?

「リッツ(高級ホテル)」に行く気分で

パーフェクトに服装キメて

「リッツ」に行く気分で

百万ドルのスターみたいにカッコよくキメて

ゲイリー・クーパーイみたいに

ロックフェラーさんたちも

ステッキや傘を持って歩いてる

「リッツ」に行くみたいに

思いっきり踊ろう

「リッツ」に行く気分で

 

そして、最後が、浅田真央ちゃんの「踊るリッツの夜」です。

男性読者さんもいらっしゃいますので、特に

「ホットパンツ」 バージョンの動画を❤️

 


浅田真央(mao asada) 「踊るリッツの夜」 ~ ベスト演技 World 2016 EX 【高音質 保存版】

 

動画では、映っていないので補足ですが、最初に真央ちゃんが何していたかというと、手鏡と口紅持って(リッツに繰り出す前に)唇に口紅塗って、鏡に向かい

「んーっぱ!」て、おめかしの仕上げをしてるんです。

あれを目の前で、生で観れたお客さんは、ラッキーですね♩ 

 

エキシビジョンだろーが、衣装にも小道具にも、とことんこだわる

お茶目な「男装の麗人」&根っからのエンターティナー

俺たちの浅田真央ちゃんに、幸あれと願う、おねーさんでありました❤️

 

…さー 私は、昼の田舎町に、散歩へと繰り出そうと思います。

ステッキじゃなく、転倒防止の杖片手にね😅

 

お付き合いありがとうございました。

映画「リバー・ランズ・スルー・イット」〜ブラピと、自然の美しさにノックアウトされました〜

こんにちは!

今日は、映画「リバー・ランズ・スルー・イット」いってみます。

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1992年

監督  ロバート・レッドフォード

原作  ノーマン・マクリーン 原題「マクリーンの川」

音楽  マーク・アイシャム

 

キャスト

ポール(弟)  ブラッド・ピット

ノーマン(兄) クレイグ・シェーファー

父       トム・スケリット

母       ブレンダ・プレサイン

ノーマンの妻  エミリー・ロイド

 


リバー・ランズ・スルー・イット 日本版劇場用予告篇

 

《あらすじ》

 1920年代、アメリカ・モンタナ。マクリーン兄弟は、牧師である父と、心優しい母と暮らしていた。父は厳格な人であったが、息子たちに躾、勉強、そして何より「フライ・フィッッシング」を伝授した人だった。

兄ノーマンは真面目な優等生だったが、弟ポールは兄と真逆な自由児。内面は正反対な兄弟も「フライ・フィッシィング」を通して、絆を深めていく。

しかし大人になるに従い、兄弟は別々の人生の道を選ぶ。大人としての足場を堅実に固めていく兄ノーマンは、相変わらずの弟の奔放さ、純粋さ、危うさを心配し、戸惑いを覚える。

しかし、美しい大自然、美しい川で「フライ・フィッシング」をする時の父と息子たちは、特別な絆で結ばれており、何もかも忘れて「フィッシング」に没頭する。そんな時のポールは、どこまでも美しく、屈託なく、純粋で魅力的な青年だった。ノーマンは、改めて弟の美点に深く感銘を受ける。

だが、弟ポールには、悲惨な最期が待っていたのだった。

 

マクリーンの川 (集英社文庫)

マクリーンの川 (集英社文庫)

 

  

この作品の原作「マクリーンの川」は、大学教授だったノーマン・マクリーンが、晩年、若くして亡くなった弟ポールとの思い出を元に書いた作品です。

私は、映画を観た後、この原作を買って読みました。

少し残念だったのは、私にとって、この映画の中で一番印象的なシーンが、原作には書かれていなかったことです。

それは、まだ少年期の兄弟の作文の指導をしていた父親が、兄ノーマンに作文を返す時、「これ(作文)は、まだ短くできるな」(うろ覚えなので、セリフは違うと思います💦)的なことを言って、書き直すことを命じるシーンです。

 

私は、その父親の言葉を聞いて、ものすごく

「なるほど!!!」と、思ってしまったんです。

90年代初頭の私は、自分の人生を持て余していて、いろんな人にアドバイスを求めました。自分では何も決められず、考えられなかったのです。そんな時によく言われたのが、

「あなたの話は、長すぎてまどろっこしすぎる(何がいいたのかわからない)」という指摘でした。

だから、この映画でこの父親のセリフを聞いた時、

文章の書き方や、話の仕方について、目からウロコが落ちるような気がしたのです。

以来私は、少しづつですが、書くにも話すにも、できるだけ言葉を選ぶこと、簡潔にまとめることを意識的にするようになりました。

そして、文章を書く上で「推敲」という作業の難しさ、重要さ、楽しさを感じるようになりました。

 

そんな訳で、この映画も私にとって特別な意味を持つ作品の一つなのです。

そして、ブラピの魅力と自然の美しさが素晴らしいです。

監督のレッドフォードさんを改めてすごいと思いました。

間違いなく、ブラッド・ピットさんの出世作です。

 

お付き合い、ありがとうございます。

映画「アメリ」について 〜坂本花織選手のために〜

こんにちは!

今日は、映画「アメリ」について書きます。

明日のフィギュアスケート女子シングルフリーで、坂本花織選手が使用する曲が、この映画の主題曲なので、しるぶぷれ🎵

 

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Amélie (2001) Official Trailer 1 - Audrey Tautou Movie 

 

《あらすじ》

厳格な元教師の母と、元軍医の父との間に、一人娘として育ったアメリ

両親は、夫婦ともに娘への愛情表現が不器用な両親だった。両親からのスキンシップを渇望していた幼いアメリは、医者である父が、彼女の胸に聴診器を当てただけで、嬉しさのあまり心拍数が上がってしまうのだった。そのことで父は、アメリの心臓に問題があると勘違いし、彼女を学校に通わせず、自宅で、母から教育を受けさせた。

しかしある日、母が事故で亡くなってしまう。そのショックで、アメリの父は、自分の殻に引きこもってしまう。 

22歳になったアメリは、自宅を出てアパートで一人暮らしをし、カフェで働くようになる。彼女は、空想好きで、独特なひらめき力持つ、繊細で不器用でお茶目な女性に成長していた。

彼女は、自分の周囲の人たちに、お茶目で手の込んだ、優しいいたずらをしては、彼らにささやかな幸せを届けることに、生きがいを感じていた。

家にこもってばかりの彼女の父親には、(スチュワーデスの友人に頼んで)自宅の庭にいた小人人形に、世界中を旅行させて(小人からという設定で)旅先から父親宛に絵葉書を送り続ける。

そんなある日、アメリは、ニノという青年の存在を知る。密かに彼に想いを寄せるようになったアメリだが、自分の幸せのためには、臆病で不器用な彼女だった。しかし、彼女の友人たちの助言もあり、アメリは勇気を出して、彼女ならではの方法で、少しづつ彼との距離を縮めていくのだった。

 


Kaori Sakamoto - 2017 Japanese Nationals FS


坂本選手も、練習の成果が発揮できるよう、お祈りしています。

 

お付き合いありがとうございました。

 

 

 

 

再び「三浦環さん」 〜元祖(日本の)蝶々夫人〜

こんにちは!

明日は、フィギュアスケート女子シングル、フリーの日ですね。

という訳で、また関連過去記事を失礼します。 

 

obachantoarts.hatenablog.jp

 

obachantoarts.hatenablog.jp

去年描いた、真央蝶々です。誰か私に、絵のかきかた、色の塗りかたを教えてください💦 

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 宮原選手、パーフェクトな演技ができるといいですね✨

 

お付き合いありがとうございました。

 

 

 

オペラ「蝶々夫人」について 〜真央ちゃん、そして知子ちゃんのために〜

こんにちは!

今日は、オペラ「蝶々夫人」について書きたいと思います。

 

数日後に女子フィギュアの宮原知子選手のFPがこの曲だそうなので、これから見る予定の皆様に、その前に「蝶々夫人」ついて、私が知っていることをお伝えできたらと思いました。

(SPの映画「SAYURI」は、映画を見ていないので、語れない私です💦)

 

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オペラ蝶々夫人

(「永遠の蝶々夫人 三浦環」高橋巌夫 著の、

マダム・バタフライ・ストーリー 参照 )

《第一幕》

舞台は明治、日本の長崎

日本にやってきた、アメリカ海軍士官のピンカートン。彼は(日本での)結婚周旋人ゴローから、15歳の美しい日本人娘、蝶々さんを紹介された。武家の生まれである彼女は、家の没落後、芸者をしていた娘だった。二人は恋に落ち、周囲の反対を押し切り、結婚を決意する。

 

結婚式の日。僧侶である蝶々さんの伯父が式に現れ、国も宗教も違う男との結婚に腹を立て、蝶々さんの親類縁者を皆んな引き連れて帰ってしまう。

悲しむ蝶々さんを、ピンカートンは優しく慰める。二人はお互いを称え合い、愛し合う二人の結婚を喜び合う。(二重唱「嬉しき夜、かぎりなき星」)

 

《第二幕》

それから三年。アメリカへ帰ったピンカートンからは、何の便りもない。

それでも、健気に彼の帰りを信じて待つ蝶々さん。しかし、侍女のスズキは、ピンカートンの心に疑いを持ち始めていた。それでも、心配するスズキに対して、自分の彼への愛と信頼、希望を美しく歌い上げる蝶々さんであった。

(名曲「ある晴れた日に」 三浦環さんは、元祖日本人蝶々さんだと思います)


プッチーニ 《蝶々夫人》 「ある晴れた日に」三浦環

 

ピンカートン帰郷後、結婚周旋人ゴローは、他のアメリカ人との結婚話を蝶々さんに持ちかけるが、ピンカートンを信じて待つ彼女は、それを拒み続ける。

ある日、領事館のシャープレスが、ピンカートンからの手紙を届けにやってくる。実はピンカートンは、アメリカで他の女性と結婚しており、そのことを蝶々さんに伝えて欲しいと手紙に書かれていたのだった。言いにくそうに切り出すシャープレスの言葉に、愕然とする蝶々さん。

蝶々さんには、ピンカートンとの間に幼い息子がいた。彼女は「息子があなたの帰りを待っていると伝えてください」と、涙ながらにシャープレスに頼む。

 

港から大砲の音が聞こえる。蝶々さんは、ピンカートンを乗せた船が、港に到着したことを知る。彼を迎えるために、庭の花を摘んで部屋の中を飾る蝶々さん。

夜も更け、ようやくシャープレスとピンカートンが、家にやってくる。

彼のために飾られた、一面の花に驚くピンカートン。

スズキはピンカートンに、蝶々さんが彼を信じてずっと待っていたことを伝える。そこに彼の妻ケートもやってくる。

罪の意識に苛まれるピンカートン。彼は子供は自分たちが引き取って育てると、蝶々さんに伝えて欲しいと、スズキに頼み、いたたまれぬ思いでその場を立ち去る。(「夢よ重ねし家よ、さらば」)

心労で、奥で休んでいた蝶々さんが目を覚まして、走り出してくる。しかし、そこにいたのは、ピンカートンではなく、彼のアメリカ人妻ケートであった。

蝶々さんは彼女を見て、全てを理解する。

自分のなすべき事を決意した蝶々さんは、人々を去らせ、父の形見の短刀を手にする。刀には「名誉をもって生きること能わずんば名誉をもって死せ」の文字が刻まれている。

最後に愛しい我が子を抱きしめ、別れを告げる(「操に死す(名誉ある死を/可愛い坊や)」)。息子に目隠しをしてその場を去らせた後、彼女は屏風の陰に入り、短刀で自害する。

「蝶々さん!」と叫びながら現れるピンカートン。

蝶々さんは息子に手を伸ばしながら、力つきるのだった。

 

こちらは、代表曲2曲を、三浦環さんが日本語で歌ってくれています。

すごい説得力です。


三浦 環 Tamaki Miura - 蝶々夫人~ある晴れた日に、名誉ある死を/可愛い坊や (1930)

 

そして、こちらは、今シーズン全日本での、宮原選手の演技です。

曲を聴いていると、宮原選手のプログラムは、オペラ全体から、曲をアレンジしているようです。

振り付けは、アメリカ人の男性振付師、トム・ディクソンさんです。


2017/12/23 全日本選手権 FS 宮原知子 蝶々夫人

 

 そして、こちらが浅田真央ちゃんの「蝶々夫人」です。

こちらは、「ある晴れた日に」の一曲を使用し、蝶々さんを表現していると思います。振り付けは、カナダの振付師ローリー・ニコルさんです。


浅田真央(mao asada) 「蝶々夫人」 ~ ベスト演技 World 2016 FS 【高音質 高画質 保存版】

 

こちらは、ショーでの、ピンカートン役のジェフリーバトルさんとの、美しくも切ないデュエットです。二人の出会い、愛の日々、別れ、そして悲しい最後が表現されています。


蝶々夫人 Madama Butterfly THE ICE 2017

 

というわけで、今日は、日本人女性三人の「蝶々夫人」について、紹介させて頂きました。

 

真央ちゃん、あなたの美しい蝶々さんを、私は一生忘れません。

 

知子ちゃん、晴れの舞台で、練習の成果が発揮できるよう、祈っています。

 

お付き合いありがとうございました。

映画「今を生きる」〜 かーぺ でぃえむ !! 〜

こんにちは!

今日は、80年代末の映画

「今を生きる」について、書きます。(満を持して!!!!)

 

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オオ・キャプテン!マイ・キャプテン!

 

1989年

「今を生きる」 原題 「DEAD POETS SOCIETY」

 

監督  ピーター・ウィアー

脚本  トム・シュルマン

音楽  モーリス・ジャール

 

《キャスト》

キーティング先生  ロビン・ウィリアムズ

トッド       イーサン・ホーク

 


Dead Poets Society trailer

 

《あらすじ》

1959年アメリカ、バーモント。厳格な名門校ウェルトン・アカデミーは、新学期を迎え、新入生と休暇明けの生徒たち、そして彼らの家族とで賑わっていた。バグパイプの音色とともに四人の生徒によって掲げられた旗には、「伝統」「名誉」「規律」「美徳」の文字が誇らしげに刻まれていた。 

そのウェルトン校に、一人の新任国語教師ジョン・キーティングと、中途入学者トッド・アンダーソンもやってきた。キーティングは、同校のOBであり、トッドは優秀な兄が、やはり同校出身者だった。 トッドの両親は、次男に無関心ながらも、世間体を気にし、彼にも兄と同じ道を進むことを希望していた。

 

家族の理解と愛を得られず、自分の能力にも自信のないトッドだったが、寄宿舎の同室となったニールと、熱い友情で結ばれていく。ニールは、成績優秀な生徒だったが、心優しく、純粋な少年で、彼もまた、両親の無理解と一方的な要求に苦しんでいたのだった。

 

そんな中、最初の授業に現れたキーティングは、厳格な校風に縛られているトッドたち生徒に対し、無意味と思われる教科書の序章を破り捨てろと言ったり、生徒たちを教室の外へ連れ出すなど、型破りな授業で仰天させる。しかし、他の教師たちと、違った視点、価値観から、彼らに人生のあり方や言葉(国語)の大切さを教えようとするキーティングの授業に、生徒たちは少しずつ魅せられていく。

 

カーペ ディエム!ラテン語「今を生きろ」)」キーティングは、生徒たちに熱く語りかける。彼は生徒たちに、自分(の心の声)に正直に生きることの大切さを教えたかったのである。

 

キーティングの教えに深く感銘を受けた(トッドとニール含む)7人の生徒は、キーティングが学生時代につくったという「死せる詩人たちの会」を復活させる。

 少年たちは次第に、自分たちの内なる声に耳を傾けるようになる。しかしそれは、厳格な教師や両親たちが、理解出来る事ではなかった。

そして、ある悲劇が起こってしまう。

 

この映画も、私にとって、特別な意味を持つ映画の一つです。

まず、イーサン・ホーク君の名演を、久しぶりに見れたのが嬉しかったです。

映画の中の彼の役柄は、私には、ある意味他人事ではありませんでした。

無理解な大人たちの圧力によって、自分を見失ってしまった若者たちが、真の自分を取り戻すには、大きな、そして愛情ある出会いやきっかけが必要なのではないかと、考えさせられました。

 

私は、この映画で「ディサプリン(規律)」という英単語を覚えました。

私の大変苦手な言葉の一つです。

 

私は、この映画を思うとき、キーティング先生と、「家なき子」のビタリス師匠が重なります。そしてガロフォリ親方(対照的師匠)についても考えます。

子供達、若者たちにとって、「理解ある両親」だけでなく、「良き師匠」との出会いも、彼らのより良き人生に欠かせない、大切な事だと、私はいつも思います。

 

子供たちを不幸へと導く大人たちは、今もこの世の中にたくさん存在していると感じます(私自身も、そうではないと言い切れないとは思いますが)。そしてそういう大人たちは、ガロフォリ親方のような、あからさまな悪人づらをしているわけではなく、善人そうな仮面を上手にかぶっている人も多いと感じます。そして、そういう大人たちは、自分が関わる子供達にも、そうした仮面のかぶり方を教える事を怠りません。

 

そして、今見返しても、胸の詰まるような、キーティング扮するロビン・ウィリアムズしのセリフがあります。(かけませんが)

数年前に、一ファンであり、同国の人間ではない私からすると、大変信じがたい最後を遂げたロビン・ウィリアムズ氏の冥福を祈らずに入られません。 

 

若い人たち、子供達が、良き家族、良き師匠と出会える事を、切に願います。

 

おつきあいありがとうございました。